ウクライナでは、クリスマスツリーには蜘蛛の巣を飾りつけます。

それには、心優しい言い伝えが…

とある金持ちの家に、家政婦をしている女性がいました。

彼女は掃除などの家事をしている時、蜘蛛の巣を壊したりせずにそっと逃がす心の優しい人でした。

クリスマスの日、主人に頼まれ豪華なツリーを飾り付けていた彼女は、自分の子供達にもこんなツリーを見せてあげたいと切に願いました。

しかしそんなお金もなく、ただ帰り道に森に立ち寄り、出来るだけ形のいいモミの木を持ち帰りました。

そんな母の姿を見た蜘蛛は、そっと木の上に綺麗な糸をはり始めました。

翌朝になると、朝日に照らされたツリーには蜘蛛の巣がキラキラと輝き、素敵なクリスマスツリーになっていましたとさ。

この物語にちなんで、ウクライナの人々は忍耐の象徴としてクリスマスツリーに蜘蛛の巣の飾りつけるそうです。

(2015.12)